水素水はニセ科学と言われる理由

水素水は本当に効くの?ニセ科学じゃないの?と騒がれていましたが、水素水はまだ研究段階のものであり、医薬品でもなければトクホ、機能性表示食品などでもありません。水素水と名前のついた商品は数多く発売されていますが、まだ完全に検証されていなものに対する人々の警鐘だったのではないかと思います。水素水がニセ科学と言われる理由について考察してみました。

水素水がニセ科学と言われる3つの理由

1.効果・効能が分かりずらい

suisosui水素水は身体をサビつかせ老化を進行させる「悪玉活性酸素」をとり除く効果・効能があると言われています。2007年5月にアメリカの科学雑誌「Nature Medicine」にて、日本医科大学大学院 細胞生物学の太田成男教授らにより発表された「活性酸素を水素ガスで効率的に除去できる」内容の論文がきっかけとなり水素水が知られるようになりました。
水素水の効果・効能については、疾病・疾患に対する臨床試験が数多く行われており、実際に効果があったと認められる事例も数多く存在し、既に数百件に及ぶ臨床試験の結果が報告されていますが、まだエビデンスという点では十分ではないとはいえる状況です。
効果があると言われて飲むことで、体調が良くなったりするプラシーボ効果ではないかという意見もあることや、行われてる臨床試験の多くが疾患・疾病に対してであり、病気であれば検査結果が良くなったなどの効果が検証できるものの、若年層の健康な方が利用したとしてもその効果は分かりずらい為、本当に効くの?と疑念がわいてしまうことも理由の一つとして挙げられます。

2.インチキ商品も多く出回っている

水素水の効果・効能が完全に検証されていないにもかかわらず、水素水が流行していることでそれに便乗した商品が多く出回っていることも水素水に対する「うさんくささ」を増長させていると言えます。
現時点では水素水自体の効果・効能は認められておらず、水素水は医薬品でもなければトクホ、機能性表示食品でないにもかかわらず、水素水による効能を謳って水素水生成器を販売していた2業者が、2016年3月国民生活センターにより注意喚起され、業務停止命令を受けました。ニセ商品や効果をうたった悪質な販売方法へのメスが入ったものであり、水素水業界的には喜ばしいことではありますが、反面、水素水市場全体への影響も及ぼし、まじめに水素水に取り組んでいるメーカーや商品へも影響しました。

3.エビデンスという点では不十分

shiken前述でも記載しました、水素水による臨床試験が数多く行われており、その効果・効能も検証されてきてはいますが、エビデンスという点ではまだ検証件数が足りない状況です。水素水は医薬品、トクホ、機能性表示食品としても認められていませんし、まだ研究段階なのです。その為水素水の効果・効能を謳って水素水商品を販売することは出来ません。
伊藤園は販売する水素水に対して、どんな効果があるかというインタビューに対して、「水分補給」と回答していますが、そもそも水素水自体の効果・効能を謳うことが出来ない為、伊藤園はそう回答するしか出来ないのは当たり前です。6月に国立健康・栄養研究所が、サイト内の「健康食品」の素材情報データベースに「水素水」を新たに付け加え、人への有効性について「信頼できるデータがない」と記述していることがニュースになりましたが、前述の通り、まだエビデンスが十分ではないので当然の見解と言えます。

水素水は研究段階

水素水が実際に効果があったとする報告も多く出ていますが、まだまだ研究段階の域を出ていません。ただ、この効果が本物だとすれば究極の抗酸化物質であり、夢の薬だと言えます。それ故にまだ研究段階にもかかわらず、「水素水」の知名度が急激に広まり、それに便乗する商品も多く発売されているのだと言えます。研究段階とは言え、少しづつ検証が進んでいて、それなりの検証が得られていることを考えれば水素水を試してみるのもいいかもしれません。水素が含まれていないようなインチキ商品は論外ですが、実際に水素が含まれている商品であれば試してみる価値はあるのではないでしょうか。

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